骨盤矯正に効果がない理由を科学的に解説
世間一般では骨盤矯正にダイエット効果があると言われていますが、科学的に考えた場合には効果がないと言えます。はっきり言えば、骨盤には簡単に大きな歪みが発生することはなく、目立った歪みもない骨盤を矯正することなどできないからです。
骨盤矯正がなぜダイエットに効果があるのかについての世間一般の解説として、骨盤が歪むことで神経が圧迫されて新陳代謝が衰えるということです。新陳代謝が衰えれば代謝が悪くなって太りやすくなるというのが一般的な解説です。
このような新陳代謝の衰えの原因となる骨盤の歪みを整体や体操などで矯正することにより、神経の圧迫を解消させて新陳代謝を活発にするというわけです。神経の圧迫が解消されると生理痛なども改善されるとも言われています。
また、骨盤を閉めて内臓を正しい位置に戻すことにより、食欲中枢への神経伝達が正常になって過食が治るという解説もあります。
しかし骨盤矯正ダイエットの決定的な間違いとは、「骨盤に歪みが発生する」という部分です。通常の日常生活を送る人において、そもそも骨盤に歪みなど発生しません。
医学的に解説すると、骨盤に歪みが発生することは特別な事例を除いてめったにありません。その特別な事例とは交通事故などで骨折するほどの強力な力が外から加わった場合のことです。しかしこういった特殊な事例を除けば骨盤が歪むことはほぼないと言えます。
仮に普段の日常生活で骨盤に歪みが発生したとして、せいぜい誤差のレベルでしょう。また、もし骨盤に数ミリか数センチくらいの歪みが発生したとしても、これを原因として痩せにくくなったり体に不調が起こったりすることは医学的には考えられません。
根本的に歪みが発生することのない骨盤をいくら矯正しようとしても、何ら効果があるものではないということです。