骨盤矯正で体重が減るって本当?

骨盤矯正を受けて体重が減ることはあるのでしょうか。どんなダイエットをしても痩せられず、悩んだ末に骨盤の歪みが痩せられない原因なのではないか、と考えてしまうこともあるでしょう。世間一般では骨盤の歪みが太る原因であるという情報であふれているからです。

実際のところ、骨盤矯正で体重が減ることもあれば、減らないこともあります。例えば骨盤矯正を自分で行う骨盤ダイエットのDVDを購入して自宅で実践した場合、恐らくある程度は体重が減るでしょう。

しかし整体院などで骨盤矯正の施術を受けた場合、恐らく体重は全く減らないでしょう。

では、同じ骨盤矯正でも体重が減る場合と減らない場合の違いとは何でしょうか?

骨盤矯正のダイエット効果を正確に言うと、骨盤の歪みを矯正すること自体には全く効果がないということです。その点で、整体院などで骨盤矯正の施術を受けても体重が減らないというわけです。

逆に骨盤矯正で体重が減る事例は何らかの運動を伴う骨盤矯正法です。トレーナーが編み出した骨盤の歪みを矯正する体操を毎日30分行うということは、その体操の運動量がエアロビクス並みであった場合、エアロビクスを毎日30分行っているのと同じことになります。

運動をすればカロリーを消費するのは当然のことですので、骨盤体操による運動効果の分だけは体重が減っていきます。しかしその体操がストレッチ並みの低い負荷の運動であった場合、ほとんど痩せることはないでしょう。

上記の通り、体重が減るのは骨盤矯正そのものにあるわけではなく、骨盤を矯正しようとする行為(運動)による消費カロリーにあります。

「1日3分で体重11キロ減」など注目を引く骨盤矯正体操がテレビや書店などにあふれ返っていますが、上記の骨盤矯正で痩せるしくみを理解すればそんな短期間で体重を一気に減らすことなど不可能であることを見抜けるはずです。

体重1キロを減らそうとすれば運動で7200kcal消費しなければなりません。ハードな筋トレやマラソンなどでも1時間に消費できるカロリーはせいぜい600kcalくらいのものです。3分では30kcalにすぎません。

激しく体を動かすタイプの骨盤矯正体操の場合であったとしても、1時間で消費できるカロリーは200~300kcalくらいのものと思われます。エアロビクスの消費カロリーがこの程度だからです。

よって、1日3分で落とせる体重は多く見積もっても1か月で62gくらいのものでしょう。