酢の効果を解説
酢は本来、健康への効果が注目されてきました。近年では脂肪燃焼などダイエットにも効果があるとされています。ここでは主に酢のダイエット効果について解説します。
ちなみに酢の健康効果はカルシウムの吸収促進、胃液の分泌を促す、血圧を下げる、血液の流れを改善させる、疲労を回復させるなどが知られています。
酢には運動後の疲労を回復させる効果があります。運動をした後に甘いものや酸っぱいものがほしいと感じたことはないでしょうか。これは人間の体が運動後の疲労を回復させるために自然と甘味や酸味を欲するからです。
実際に運動後のマウスにグルコース(ブドウ糖)と酢酸(酢に含まれる酸っぱい成分)を摂取させたところ、グルコースのみを摂取させた場合に比べて肝臓と筋肉に貯蔵されたグルコースの量が多かったという実験結果がありました。
筋肉の活動エネルギーはグルコースです。筋肉にグルコースが多く蓄えられているほど運動能力が上がり、運動によって筋肉のグルコースが減れば運動能力が低下します。
このことから、酢の疲労回復効果が実証されたというわけです。
だからと言って、酢を飲むだけで脂肪が燃焼するほど甘くはありません。毎日酢を飲んでも運動を全く行わなければダイエット効果はゼロだということです。
注目すべきは酢を飲んだ際の疲労回復効果であり、運動後の疲労が早く回復することで次回の運動を正常にこなすことができます。酢を飲むことで飲まない場合よりも筋肉にグルコース(筋肉の活動エネルギー)が多く蓄えられる結果、次回の運動をパワフルに行えるため消費カロリーが増える可能性があるということです。
初日のジョギングを分速100mで30分行い、翌日は疲労から分速90mにペースが落ちたとしましょう。この場合は翌日のジョギングによる消費カロリーは初日よりも少なくなります。
しかし酢を飲んで疲労を回復させることにより翌日も分速100mのペースで行えた場合、消費カロリーは初日と全く同じままを維持できます。
これが酢の疲労効果から得られる間接的なダイエット効果です。
黒酢にはアミノ酸が豊富に含まれるためダイエット効果があると言われています。実際のところアミノ酸には脂肪燃焼効果など様々なダイエット効果が注目されていますが、アミノ酸を摂取するためにわざわざ黒酢を飲むこともないと思います。
なぜなら、アミノ酸というものが集合すればたんぱく質になります。逆に考えればたんぱく質を摂取すればアミノ酸を補っているのと同じことになります。肉や魚、大豆製品などのたんぱく質が豊富な食品を適度に食べていれば、意識してアミノ酸を補う必要はないのではないでしょうか。
よって、酢のダイエット効果を得たいなら普通の酢を飲むだけで十分だというわけです。