アマランサス(アマランス)
アマランサス(アマランス)の100g当たりのカロリーと多い栄養を掲載しています。
・アマランサスの玄穀…358kcal
アマランサスは驚異の穀物と呼ばれることもある、ヒユ科ヒユ属(アマランサス属)の栄養豊富な穀物です。アマランサスのミネラルの含有量は全般的に豊富で、日本人が摂取を必要とするミネラル(通常の食生活を送る限り不足しないヨウ素を除く)は全て含まれています。
しかし、ビタミンに関しては他の穀物と同様、ある種のビタミン含有量は多めで、ある種のビタミン含有量は少なめです。アマランサスにはビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチンが多めですが、他のビタミンは全く含まれていないか少なめです。
アマランサスの玄穀に多いビタミンとミネラル…含有量(所要量に対する割合)
※所要量は18~69歳の男女の平均値で計算
葉酸…130μg(54.2%)
ビタミンB6…0.58mg(46.4%)
ビオチン…16.3μg(32.6%)
パントテン酸…1.69mg(32.6%)
ビタミンE…1.3mg(19.3%)
ビタミンB2…0.14mg(10.1%)
モリブデン…59μg(236.0%)
マンガン…6.14mg(163.7%)
銅…0.92mg(115.0%)
鉄分…9.4mg(103.8%)
マグネシウム…270mg(84.4%)
リン…540mg(56.8%)
亜鉛…5.8mg(55.2%)
セレン…13μg(47.3%)
カリウム…600mg(26.7%)
カルシウム…160mg(23.6%)
クロム…7μg(20.0%)
アマランサスのたんぱく質の含有量(12.7gで所要量の23.1%)は穀物の中ではかなり多い方です。食物繊維の含有量(7.4gで所要量の41.1%)も多い方と言えます。
アマランサスの赤色色素は、ベタシアニンというポリフェノールの一種です。アマランサスの葉にはベタシアニンが高い濃度で含まれています。ベタシアニンは、ほうれん草やビートなどのナデシコ科を除くナデシコ目の植物の多くが持つ植物色素です。
ベタシアニンには高い抗酸化作用があり、抗炎症作用やがん、心臓血管障害に対する治療効果を示唆する報告もあるようです。
アマランサスはヒユ科ヒユ属(アマランサス属)の穀物です。花や葉などの観賞用として、または種子を食用とするために栽培されています。
アマランサスの原産地はメキシコ高地(アステカ)、グアテマラのやや低地(マヤ)、ペルー(インカ)の3カ所と言われています。
南米では食用としてインカ帝国の時代からアマランサスの栽培が行われてきました。アマランサスはとうもろこしや豆類に匹敵する重要作物であったようです。日本でも驚異の穀物と言われることがあるほど、その栄養(ミネラル)の含有量が注目されています。
日本へは江戸時代に主に観賞用として伝えられ、東北地方では食用としても栽培されました。
また、中国ではアマランサスの緑色の葉と茎を食用に用います。