粟(あわ)
粟の100g当たりのカロリーと多い栄養を掲載しています。
・粟(あわ)の精白粒…364kcal
・粟餅(あわもち)…211kcal
※粟餅の原材料の配合割合はもち粟50%、もち米50%
多いビタミンとミネラル…含有量(所要量に対する割合)
※所要量は18~69歳の男女の平均値で計算
粟の精白粒
パントテン酸…1.84mg(35.5%)
ビタミンB1…0.2mg(16.3%)
ビタミンB6…0.18mg(14.4%)
ナイアシン…1.7mg(13.1%)
葉酸…29μg(12.1%)
銅…0.45mg(56.3%)
鉄分…4.8mg(53.0%)
マグネシウム…110mg(34.4%)
リン…280mg(29.5%)
亜鉛…2.7mg(25.7%)
マンガン…0.89mg(23.7%)
カリウム…280mg(12.4%)
粟餅
パントテン酸…0.61mg(11.8%)
銅…0.19mg(23.8%)
マンガン…0.48mg(12.8%)
亜鉛…1.1mg(10.5%)
粟の精白粒のたんぱく質の含有量(10.5gで所要量の19.1%)は米よりも多めです。食物繊維の含有量(3.4gで所要量の18.9%)は玄米よりも少し多い程度です。
また、粟の黄色い色素はポリフェノールの一種です。
粟は五穀の1つに数えられ、あっさりとクセがなく上品で食べやすい雑穀です。粟にはもち種(粘り気がありもっちりとした食感)とうるち種(粘り気が少なく主食用)があります。
日本においては米の栽培よりも古くから栽培が始まり、縄文時代から栽培されていたひえと並ぶ日本最古の穀物とされています。粟はひえとともに庶民にとっての重要な食糧としての作物でした。
新嘗祭(宮中祭祀のひとつ)では、米とともに粟が供物として用いられます。
粟はエノコログサというイネ科のエノコログサ属の植物が原種だと推定されています。現在ではイタリアやドイツ、ハンガリー、アメリカなどで栽培されています。日本で主に栽培されているのはもち種です。
粟餅はもち種の粟(もち粟)をついて作った餅、またはもち粟ともち米を混ぜて作った餅のことです。和菓子の粟餅としては京都の北野天満宮門前の澤屋の粟餅、あるいは伊勢市の赤福(赤福餅で有名)で8月に作られる八朔粟餅が有名です。