アルファ化米

アルファ化米の100g当たりのカロリーと多い栄養を掲載しています。

・アルファ化米…387kcal



アルファ化米に多いビタミンとミネラル…含有量(所要量に対する割合)
 ※所要量は18~69歳の男女の平均値で計算


パントテン酸…0.57mg(11.0%)

銅…0.22mg(27.5%)
マンガン…0.81mg(21.6%)
亜鉛…1.4mg(13.3%)



アルファ化米の栄養は米と同じです。栄養のほとんどが炭水化物で、たんぱく質も100g当たり5.8g(所要量の10.5%)含まれています。


アルファ化米とは精白米を炊いてから乾燥させた食品です。アルファ米とも言います。アルファ化米はお湯で約20分、水で約1時間戻すだけで食べられる状態になるため、災害用の保存食としても使用されています。

また、高山では気圧の低下とともに水の沸点が下がるため、普通にご飯を炊いても米の芯まで火が通らず柔らかくなりません。しかしアルファ化米は水を加えて戻すだけで柔らかくおいしいご飯になるため、登山者の山岳携行食としても利用されています。

加熱する前の米は消化が悪いため生のままでは食べられませんが、加熱してアルファ化(糊化)させることで消化しやすい状態になります。生の米を炊いて熱々のご飯にしたものが、アルファ化された米だと考えると理解しやすいでしょう。

米の70~80%は澱粉(炭水化物)でできています。生の米の澱粉はベータ化(硬くまずくて消化も悪い)されていますが、水を加えて加熱することでアルファ化(柔らかくおいしくて消化も良い)されます。

熱々のご飯が冷えると再びベータ化して消化が悪い状態になりますが、乾燥させる(水分を除く)ことでアルファ化された状態を保ちます。この澱粉の特性を利用した食品がアルファ化米です。

アルファ化米は第二次世界大戦当時の日本軍の依頼により開発されましたが、終戦後には民間向けの携帯食としても利用されるようになりました。阪神・淡路大震災では米を食べたいというニーズから、乾パンに代わってアルファ化米が届けられて好評だったようです。