ひえ
ひえの100g当たりのカロリーと多い栄養を掲載しています。
・ひえの精白粒…367kcal
ひえの精白粒に多いビタミンとミネラル…含有量(所要量に対する割合)
※所要量は18~69歳の男女の平均値で計算
パントテン酸…1.5mg(28.9%)
ナイアシン…2mg(15.4%)
ビタミンB6…0.17mg(13.6%)
ひえの精白粒に多く含まれるビタミンはパントテン酸(100g当たり1.5mg)です。
モリブデン…10μg(40.0%)
銅…0.3mg(37.5%)
マンガン…1.37mg(36.5%)
マグネシウム…95mg(29.7%)
リン…280mg(29.5%)
亜鉛…2.7mg(25.7%)
鉄分…1.6mg(17.7%)
セレン…4μg(14.5%)
カリウム…240mg(10.7%)
ひえの精白粒には銅(100g当たり0.3mg)とマンガン(100g当たり1.37mg)、マグネシウム(100g当たり95mg)が多く含まれています。また、亜鉛(100g当たり2.7mg)も含まれています。
ひえの精白粒には食物繊維(100g当たり4.3g)が多く含まれています。便秘対策としてお米にひえを混ぜて炊くのもよいでしょう。ちなみに精白米の100g当たりの食物繊維の含有量は0.5gです。
ひえの栽培が始まったのは日本と東アジアの一帯と言われています。そのため、ひえは日本では縄文時代から食べられてる穀物です。また、日本ではうるち種(餅のように粘り気のない品種)の栽培が多いです。
ひえはやせた土地や寒冷な気候でもよく育つことから、「冷えに耐える」という性質が名前の由来だと言われています。さらにひえはアクが強いという性質のため、収穫後に米よりも保存がきく(30~40年)ことも、日本で重要な主食穀物であった理由です。
ひえは飢饉の際の非常食としても評価されていて、かつての日本では二宮尊徳がひえの栽培を推奨したため、天保の大飢饉で多くの農民の命が救われたと言われています。
さらに、ひえは祭事の際には米とあわに並ぶ重要な役割を果たしてきました。宮中の新嘗祭においても用いられる穀物です。
ひえの食べ方としては、そのままひえを炊いてひえご飯にする食べ方(または米や他の雑穀と一緒に炊いて雑穀ご飯にする食べ方)、多めの水で炊いて粥にする食べ方、ひえを製粉して水で練って「しとぎ」にしたもの(またはそれを焼いたもの)の3種類があります。
「ひえしとぎ」とは、ひえを(水に浸して柔らかくした生のひえを石臼で挽くなどして)粉にして、それを水でこねて丸めた食べ物です。「ひえを製粉し、水で練ったものを囲炉裏の灰に埋め、焼いて食べる」食べ方もあるようです。